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【2024/11/15 02:25 】 |
顧問弁護士(法律顧問)が日々接するテーマ:貸金業法
顧問弁護士(法律顧問)が日々接するテーマをまとめています。

今回扱うテーマは、貸金業法です。

貸金業法は、消費者金融などの貸金業者や、貸金業者からの借入れについて定めている法律です。
近年、返済しきれないほどの借金を抱えてしまう「多重債務者」の増加が、深刻な社会問題となったことから、これを解決するため、平成18年、従来の法律が抜本的に改正され、この貸金業法がつくられました。

この法律の改正を理解するポイントは、総量規制と上限金利の引き下げです。

まず、総量規制とは、借りることのできる額の総額に制限を設ける、新しい規制のことです。

この新しい規制は、平成22年6月18日から実施されています。

具体的には、貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超える場合、新規の借入れをすることができなくなります。ただし、すでに、年収の3分の1を超える借入残高があるからといって、その超えている部分についてすぐに返済を求められるわけではありません。

この総量規制が適用されるのは、貸金業者から個人が借入れを行う場合です。銀行からの借入れや法人名義での借入れは対象外です。

また、住宅ローンなど、一般に低金利で返済期間が長く、定型的である一部の貸付けについては、総量規制は適用されません。

また、借入れの際、基本的に、「年収を証明する書類」が必要となります。

「年収を証明する書類」としては、源泉徴収票や給与明細などがあります。

この「年収を証明する書類」を提出しないと、借りられなくなる場合があるので、注意してください。


次に、法律上の上限金利には、
① 利息制限法の上限金利(超過すると民事上無効):貸付額に応じ15%~20%② 出資法の上限金利(超過すると刑事罰):改正前は29.2%
の2つがあります。

これまで、貸金業者の場合、この出資法の上限金利と利息制限法の上限金利の間の金利帯でも、一定の要件を満たすと、有効となっていました。これが、いわゆる「グレーゾーン金利」です。

他方、金利負担の軽減という考え方から、今回の改正により、平成22年6月18日以降、出資法の上限金利が20%に引き下げられ、グレーゾーン金利が撤廃されます。これによって、上限金利は利息制限法の水準(貸付額に応じ15%~20%)となります。なお、利息制限法の上限金利を超える金利帯での貸付けは民事上無効で、行政処分の対象にもなります。出資法の上限金利を超える金利帯での貸付けは、刑事罰の対象です。

ご不明な点は、顧問弁護士(法律顧問)にご相談ください。

また、法律問題でお悩みがある方も、気軽に弁護士にご相談ください。


このブログにおいては、法律専門家でない方にも役立ちそうな法律知識を条文知識や裁判例を中心に紹介しています。記事のテーマは特に限定していませんが、筆者が企業の顧問弁護士をしているため、主に企業向けのテーマを扱います。ただ、個人の方に関連する法律知識についても、最近受ける相談が増加している交通事故(示談や慰謝料)、不当解雇、借金の返済の相談、未払い残業代の請求知人や親類が刑事事件で逮捕されたという刑事弁護なども扱う予定です。なお、記事投稿時には新しい情報であっても、その後の法律改正や新判例により古い情報になっている場合がありますし、それなりに気をつけていますが、誤記など不完全な内容があるかもしれませんので、実際に法的問題に直面した会社の方は、その都度顧問弁護士にご相談ください。これから顧問弁護士を探す場合には、費用や取り扱い分野など各法律事務所をよく比較検討することをお勧めします。また、個人の方で、借金の返済、未払い残業代の請求、不当解雇の相談、交通事故(示談や慰謝料)、刑事弁護事件などの問題でお悩みの方は、弁護士にご相談ください。
 
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【2010/03/17 15:29 】 | 顧問弁護士(法律顧問)3
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